2010年12月30日木曜日

アメリカ人に謙遜

アメリカ人に謙遜は通用しない。

どこかの本で読んだことがあります。
皆さんもどこかで聞いたことがあるのではないかと思います。

たとえば、新しい服を着てパーティーに出かけて行って
「その服、いいねえ」と言われたら、

日本人的には
「いえそれほどでも」
みたいになりますが、

アメリカ人的には
「Thank you」でおしまい。
逆にそうでないと不思議そうに思われるそうです。

日本にいたときに買ったのですが、こんな本があります。
謙遜については32ページに載っています。立ち読みでもしてみてください。
けっこう笑えます。

まあ、謙遜ナシにもだいぶ慣れました。
素直に、そしてためらわずに"Thank you"です。


しかし、なかなか慣れないのが、仕事をしている場合。

ここで、前提として、自分はもうこちらの仕事にも慣れ、
やっぱり学生君たちと違って有機合成(実験)のキャリアが長いので、
実験の早さは全然早いということを述べておきます。
で、2週に1回の教授への報告会のときに誰がどの程度の成果を出したのかということが
みんなで共有されるわけですが、実験が早い私は当然人並よりずっと多い結果を持って
報告するわけです。

で、あるポスドクがやってきていいます。
「Yujiはいつもものすごい量の実験量だなあ。」
毎週のミーティングごとに言われます。
当初は「いや、大した量ではない」と言っていたのですが、
これを言ってもあまり意味がないということに気付いた。

なので、次の答えは、一歩譲歩?して、
「いや、ポスドク君は就職活動、学生は授業とかテストとかたくさんあって忙しそうなのに、
ボクは実験しかやることがないから時間がたくさんあるんだよね。」といってみた。
ボクの実験量は多いことを認めたうえで、一歩譲歩です。
(この時点で日本人的にはすでに「うっとおしい」とか思われる可能性大ですが)

それに対する答えにびっくり。



"Right."



ええ???

そこで、すんなり同意しちゃいますか。
私の目から見れば、学生君、ポスドク君は休みが少ないとか、次の報告会までの期間が短いとかブーブー文句を言いながら、サボりサボり実験しているようにしか見えないのに、
言うことだけはいっちょ前です。
しかも、堂々と"Right."
さすがにコケそうになりました。

なので、やっぱり謙遜することには意味はなく、
「なんなら実験のやり方を教えてやろうか。教えてほしいなら。」くらいのことを
言ってやらないと、だめなのかもしれないなーと思った次第です。
(まだそうは言っていない)

いやはや、こういうときの対応はいまだに慣れません。

2 件のコメント:

  1. あけましておめでとう。
    いつも楽しく見てますよ(お世辞じゃなくね)。

    根岸カップリングとかやってるんだよね。ノーベル賞も夢じゃない?

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  2. あけましておめでとう。

    ご愛読いただいているようでありがとう。
    ことしもたゆまず更新を続けたいと思います。

    カップリング反応、うちの教授はやっています。
    でも残念ながら僕は全く違う仕事なのです。

    ともあれ、今年もよろしく。

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