2010年7月27日火曜日

Funding

大学での研究資金は主にFundingで賄われます(今回はアメリカの事情についてです。日本でもそれに近いと思いますが、それについてはあまり詳しくないので。)。
NIHとか、国の組織に「私はこんな研究をしたいと思っていて、もしこれができたらこんなことができちゃったりします」という企画書みたいなものを書いて、その仕事がいかに素晴らしく、世のために人のためになるかを力説し、お金を引っ張ってきます。
このお金を持ってくる力が、研究室の勢いに大きく関係しています。

お金がある

→ポスドク君をたくさん雇える。試薬も湯水のように使える。

→仕事がはかどる

→成果が出る

→次のお金を引っ張ってこれる

といういい循環に入れば楽だし、それに入れないとにっちもさっちもいかなくなってしまいます。

Fundingは他にも企業との共同研究、特許からも得られます。
実際に製薬会社との共同研究(受託研究みたいなもの)をやっていて、成果は企業に返す代わりに多額のお金を研究室に入れる、というのを聞いたことがあります。
また、新しい研究試薬を開発して特許を取り、その特許使用料でお小遣い稼ぎをするという方法もあります。

ちなみに、隣の研究室はアメリカでも有数のお金持ち研究室で、ReactIRがあったり、自動のカラム精製マシーンを2台も持っていたり、みんなにMacBookが配られていたりします。
でも、その分成果もすごくて、最近はScienceに論文が載ったりもしています。
好循環がうまく継続しているんだなあ、というのがよくわかります。

ところで、私は企業から給料をもらいつつ、研究室の教授のために働いているので、
教授としてはタダの労働力です。
聞いたところによると、私と同じように会社から派遣されてきている人たちは、
もちろん同じように教授から給料をもらっていませんが、そのうえ寄付金を要求されて、会社は実際に支払っているそうです。
年間300万円くらいが相場だそうです。
これはきっと試薬代とか実験機器代になるのでしょう。
ひどいところは1000万とか支払っているそうです。。。

幸い私のボスはそんなこと一言も言いません。
この話を他の日本人ポスドク君にしたら、「奇跡的だ」とのこと。
ラッキーでした。

だから何だというわけではありませんが、
そういうものなんだなあ、ということです。
世の中、金、金、金、です。

2010年7月22日木曜日

独立記念日

だいぶ経ってしまいましたが、、、

アメリカ人に聞いたところ、
「何しろすごい騒ぎになる」といっていたので、
見に行ってみました。
Bostonの中心を流れるCharles川の上から
花火が上がるそうです。

また、野外のステージでBoston Symphony Orchestraが生演奏をしたりするそうで、
それがタダだったりするものだから
みんな早めに来て席を確保するわけです。

今年は7月4日が日曜日。なので、前日土曜日からすでに盛り上がっています。
場所取りのためにすでにやってきた人たちはこんな感じ。

キャンプ用のいす、テント、クーラーボックスが
3種の神器みたいで、
みんな持っています。

このごろBostonはとても暑いので、
日陰で座っていても、ものすごーく暑いはずです。

私は独立記念日当日の昼間にBoston市内に出かけたのですが、
ものすごい人の数と、ものすごい暑さにさっさと退散しました。
そして、花火の上がる夜10時半を待ちました。

外に出てみると、大勢の人がぞろぞろと川に向かって歩いています。
ぞろぞろぞろぞろ。



大通りが歩行者天国になり、
みんなでチャールズ川を目指します。

川に着いたらみんな場所をとって座っています。



みんなに交じって10時半の花火を待ちます。

実は花火にはあまり期待していませんでした。
去年の大晦日にBostonで花火が上がるときいていて、見に行ってみてがっかりしたことがありました。
ですが、今回は違いました。
ものすごい物量です。



風情は全くなく、ものすごく攻撃的です。
出し惜しみなしで打ち上げまくりというところがアメリカっぽい。
そして、見ているみんなも花火が連発されると盛り上がります。

うーん。
すごいものを見れました。
これは機会があれば一度は見てみる価値はあります。
ぼくはもう1回みたので、来年は多分見ないと思いますが。。。
2回はいらないかな。

As cool as a cucumber

As cool as a cucumber

(1) あくまで落ち着き払って.
(2) 心地よく涼しい.

バレーボールの試合で大活躍のイタリア人ポスドク。
彼はとても冷静で、おかげでうちのチームはプレーオフに行けそうみたいです。
前回20試合と書きましたが、15試合くらいでした。訂正です。
それでも十分多いですが。

さて、彼の冷静なプレーをみていて、
高校の時に習った熟語を思い出しました。

As cool as a cucumber.
たしか、キュウリは夏でも冷たいので、だったとおもいます。

それをネイティブの人に聞いたら、なぜか喜んでました。
そんなのいつ習ったんだ?と。
多分、彼らはあまり使わないのでしょう。

では、逆にhotはどうなるのか?と聞いてみた。
そしたら、

「ううん、hotで熟語はないなあ。
 as hot as refluxing tolueneかなあ。」

だそうです。。。
化学ギャグはアメリカにも存在しました。

2010年7月17日土曜日

ウィルス

自宅用のパソコンがやられました。
仕事で使っているものは別なので、
すぐに困ったことにはなりませんでしたが、
使えなくなってしまいました。

正確には一応動くのですが、ポップアップが出まくって、
収拾が付きません。

しかも、そのポップアップによると、
「このコンピューターは危険にさらされていて、それを解消するには
このソフトを$50で買ってください」だそうです。
ほかのポップアップはバイアグラの広告とか、そんなのばっかり。

怪しい。明らかに。
でも、うちのパソコンにはノートンインターネットセキュリティーが入っているのですが、
彼はうんともすんとも言っていません。

いったいどうなっているのかインターネットで調べてみました。
そしたら、同じようなトラブルにあった人が掲示板で助けを求めているということが分かりました。なので、おそらくこういった詐欺まがいの行為が結構あるということだと思います。

それから、研究室の学生でパソコンに詳しいひとに相談してみたら、
彼の父親が全く同じ被害にあったとのこと。
そして、彼はあるホームページから駆除ソフトを入手(無料)し、
見事に修復してくれました。

ということで、今は快適に動いています。

それにしても、こういった商売をしている人は、
捕まらないのだろうか。
ウィルスみたいなプログラムを撒き散らして、
商品を買わせるように強制する、なんて、すごいやり方ですよね。

みなさん、ご注意ください。
ちなみに今回感染したのはとくに怪しげなサイトを開いたわけではなく、
ごく普通にネットサーフィンみたいなことをしていたら
突然感染したそうです(ヨメが使用中)。
ということは、注意のしようがないということです。。。
注意できるのは、うっかり$50出してそのソフトを買わないこと、ですかね。
コンピューターに詳しくない人は特に注意です。

関係ありませんが、うちのパソコンはそれまで悪名高いWindows Vistaが入っていたのですが、
この機会にMITで配布されているWindows7(ただし英語版)を手に入れて
アップグレードしてしまいました。
一応家でもこのパソコンを使って仕事をする、という名目です。
Windows7はとても快適です。明らかにVistaより早いです。

2010年7月7日水曜日

バレーボール大会

毎年MIT化学科の研究室対抗バレーボール大会が開かれます。
ふつうに外のバレーボールコートで20研究室の総当たり戦(!)です。
ということで、毎週最低1試合はバレーボールで借り出されてしまいます。
就業時間中にバレーボールなんて、、、と思ったりもしたのですが、
大学院生の学生にとっては仕事に近いものらしく、
それならまあ、仕方ないかとおもって一緒にやってます。
せっかく大学にいるのだから、
その雰囲気を味わっておくのも悪くないかなあとも思います。
今日はなんと、教授が見に来てました。

自分はバレーボールは決して得意ではありませんが、
一応チームの役に立つ程度はできてます(と思っている)。
研究室でスポーツをするというのは、意外と悪くありません。
そこまで本気で勝ちにいっているわけではありませんが、
普段バラバラで仕事をしている人たちと一体感みたいなものが出ていいです。

さて、最近ボストンはものすごい暑さです。
最高気温は毎日30℃を超えています。
そして意外と湿気が多い。
でも建物の中は空調が完璧で、
実験室は常に23℃に保たれています。
なので、たまに日中に外に出てしまうと、
ものすごい暑さで倒れそうです。

そういえば、こちらには梅雨はなさそうです。
それから、花粉症もないみたいです。
日本では薬を飲んでなんとかしのいでいましたが、
今年はまったく問題ありませんでした。

。。。
話がそれました。
今日で9試合終わって6勝3敗。
結構好調です。
ということは、あと10試合もあるのか。。。
先は長いです。

2010年7月4日日曜日

自転車の盗難

冬の間の通学は徒歩でしたが、暖かくなったので自転車にも乗るようになりました。
大した距離ではないのですが、自転車に乗るのが好きなので。

私の住んでいる周辺から大学にかけては、自転車用レーンが歩道と車道の間にあります。
歩道は走ってはいけません。
慣れないと不安なのは、左折するときです。
(アメリカは車は右側通行です。念のため。)
なんと、車道を走って、車と同じように左折をまたなければいけません。
待っている間も車はびゅんびゅん追い越していくので、
結構こわいです。

どうしてもこうしなければならないわけではなく、
自転車を押していけば普通に横断歩道も渡れるので、
怖い時はそうやって左折しています。

さて、自転車に乗るとなると気になるのは盗難です。
そのためには頑丈な鍵で絶対動かないものに固定しなければいけません。


こんなもの↑が学校やスーパーの駐輪場にあって、
これはどんなに頑張っても動かすことはできません。

普通のママチャリについているような鍵ではだめです。
鍵が付いたまま丸ごと持って行かれます。
チェーンも簡単に切られてしまうので避けた方が無難です。

安心なのはU字型をしたものです。
実物の写真をと思って調べていたらこんなサイトがありました。
とてもわかりやすいです。

このサイトでは簡単に切れてしまっていますが、
私はもっと太い(直径1.5cmくらい)のU字の鍵を使って
自転車止め(とでも呼ぶのだろうか)に固定します。

念のため、太いワイヤーの鍵をもう一本つけていて、それはサドルと後輪と本体をくくりつけるために使っています。もうこれで完璧のはずです。

が、先日ついに盗られてしまいました。
といっても自転車本体ではありません。
後輪を止めるためのねじ一組です。。。

それ以外は無傷でした。
一体何のためにそんなものを盗んだのか、
サッパリわからないのですが
何しろなくなっていました。

自転車屋さんに行ってつけてもらって$10。
まあ、このくらいで済んでラッキーだったと
考えることにしました。

Group trip

うちの研究室は、年に2回、イベントを開いてくれます。
教授が「そろそろやるぞ」指示して、実際の企画は大学院生がやっています。
夏はgroup trip。
冬はwinter party。
あ、ここにもパーティーが出てきました。
こんな感じでなにかと「パーティー」となるのです。
これは前に書いたような気がします。たぶん。

で、今回は夏のイベント、group tripに行ってきました。
日帰りで、Boston近郊の町に出かけます。

毎年イベントの内容は違いますが、今年は帆船を借り切ってクルージングでした。
うちの研究室のHPに毎年のGroup tripの写真が載っていて、
どこで何をしたのかが分かるようになっています。

ちなみに、どんな感じだったかというと、

朝、MITに集合してみんなで朝食(コーヒーとマフィン)。
それから車に分乗して1時間ほどかけて目的地に(Glousester)へ移動。
ついたらお昼ごはんまでバレーボール、サッカー、野球をしてみんなで遊ぶ。
お昼ご飯は事前に買って持ってきたパンとか野菜とかハムで各自サンドイッチを作って食べます。
それから船の出るところまで移動して船に乗りました。
船は湾から少し出るところまでいった程度なのですが、幸運なことにクジラが見えました。
かなり遠くにちょっとだけでしたが、あれは、たぶんクジラです。
で、夕方5時過ぎに陸に戻って、そのままそばのシーフードレストランで夕食。
食事が済んだらまた車に分乗して解散でした。

ちなみに、すべての研究室がこうというわけではないようで、
教授の好みみたいです。