ポスドクの人たちが就職先を探しているという話は前に書いたとおりです。
今回は、彼らの面接の様子について、彼らから聞いた話を書きたいと思います。
基本的にインターネットを使ってエントリーするみたいです。
そして、応募の書類と履歴書に教授の推薦状を添えて送り、書類選考に入ります。
無事書類選考を通れば、interviewに招待されます。
「面接」は”interview"です。
ちょっと日本語のインタビューとは感覚が違います。
ちなみに交通費は会社持ち。
ヨーロッパのポスドクがヨーロッパの会社で面接を受けに帰る時も、
飛行機代全部出ます。
よっ。太っ腹。
さて、インタビューでは、これまでの研究の成果をまとめたプレゼンを1時間ほどやって、
質疑応答などをします。でも、もちろんそれだけでは終わりません。
面接官として会社のいろんな部署の人がやってきては短いセッションを繰り返し、
実際に配属を希望している部署のメンバーの働いている所まで行って
将来の同僚となる可能性のある人たちと話をしたり、
いっしょにランチをしたりしてべったり2~3日かけて候補者をみて、
会社側は採用するかどうかを決めるようです。
あるポスドク君は、このランチが苦痛だと言っていました。
たしかに、見ず知らずの人と、いわゆる雑談をしなければいけない。
しかもその時の様子が採用に影響するかもしれないと思ってしまうと、
結構おちつかないなーと思います。
が、これだけ長いプロセスを経るのも、よく考えてみたら当然です。
これはヨーロッパの場合ですが、あるポスドクがいうには、
もし採用されたら、基本的に3人のテクニシャンを下につけられて、
研究を進めることになるそうです。感覚的にはいきなりプチ管理職みたいな感じでしょうか。
そうなると給料も相当もらえるだろうし、
会社側も採用にものすごいエネルギーを注ぐのもうなずけます。
私の知る限り、日本の会社の特に新卒採用の場合は、
たいてい研究者の前での研究成果の発表と、人事の人との面接と、
程度だったと思います
(私が就職活動をしたときはそうだった)。
ポスドクの就職活動は、即戦力を採用するという意味で、どちらかというと
日本で言う中途採用に近いと感じます。
なので、日本の新卒採用とは違うのだと思います。
同僚となる可能性のある人とあって、その人となりをみておくというのはいいと思います。
たとえ短時間であっても、そのときの印象って、結構大事だと思います。
仕事ができるかどうかも大事ですが、 同僚としてアリか、ナシか、も大事だと思います。
というわけで、ポスドク氏たちは、じっくりと長いinterviewを経て、
運が良ければポジションをゲットできるのです。
本業の研究の傍ら、相当のエネルギーを注ぎ込んでポジションをゲット。
ポスドクというのは本当に大変な仕事だと思います。
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